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1988年7月14日

野球とベースボール



  @二回裏巨人一死満塁、蓑田(巨人)左越えに二打席連続の本塁打を放つ A九回表近鉄二死一、二塁、新井の右前安打で、一塁走者谷真も本塁を突くが捕手田村(日ハム)の好ブロックでタッチアウト B四回裏広島一死三塁、長島が右中間の二点本塁打を放つ C一回裏近鉄二死二、三塁、ブライアントは逆転の中前安打を放ち二者をかえす D西武打線を一点に抑え、完投で七勝目をあげた阿波野(近鉄) E四回表広島二死、ランスは右越えに本塁打を放つ。投手桑田、捕手有田(巨人) F一回表ロッテ無死一、三塁、マドロックの中犠飛で横田かえり二点目。捕手吉田博(南海) G二回裏阪神二死満塁、掛布、逆転の左前安打を放つ H四回裏近鉄無死、ブライアントはこの日二本目の本塁打を放ち、金村に迎えられホームイン I日本ハムを完封した阪急・古溝 J史上三人目の百勝百セーブ投手になった大洋・斎藤 K一回表巨人一死一塁、大野(広島)は吉村に本塁打を浴びて早々に崩れる L三連続完投勝利をあげ、七勝目をマークした阪急の星野。試合後、捕手中島はマウンドにかけ寄り、ガッチリ握手 M二回裏巨人一死一、二塁、有田は左越えに三点本塁打を放ちナインに迎えられる(上)。中日先発の小松は乱調、三回七失点でKO N九回裏西武二死、清原は中越えにサヨナラ本塁打を放つ O九回表近鉄一死、一、三塁、真喜志スクイズ成功。決勝点となる P初回に四点を失った東尾は三回途中で降板。左は森監督 Q八回表阪神無死一塁、掛布が右越えに本塁打を放つ R南海打線を一点に抑え、完投勝ちした佐藤誠投手。左は田村捕手 S六回表巨人二死二、三塁、呂は二本目の本塁打を左越えに放つ

  七月一日から七日までの一週間に<朝日新聞(衛星版)>に掲載された日本のプロ野球関係の写真は以上の二十枚だった。

  少し前の<週刊朝日>で、野球評論家の近藤貞雄氏は、ジャイアンツのガリクソン投手のシーズン当初とはいって変わった不調ぶりについて触れ、「ベースボールと日本の野球の違い」について解説していた。


ビル・ガリクソン投手(ヒューストン・アストローズ時代/1990年)
(From:http://www.astrosdaily.com/players/Gullickson_Bill.html)

  近藤氏はアメリカのベースボールについて、「選り抜きの大男たちが、力いっぱい投げ、力いっぱいバットを振り、全速力で走り、すばらしい強肩と敏捷性を発揮して守るのが大リーグの野球だ」と言う。「アメリカのプロ野球ファンは、この大男たちのパワーのぶつかり合いを見るのが面白くて、球場へ足を運ぶ。パワーのぶつかり合いこそがプロスポーツの値打ちだ、と思っている」という見方だ。
  ガリクソンは九年間で一〇一勝をあげた「バリバリの現役大リーガー」だった。春先の出足も良かった。そのガリクソンが、六月十九日の試合を見た近藤氏の目には「ごく平凡な投手」に見えた。その原因を同氏は「巨人首脳陣はガリクソンの弱点矯正に踏み切った」からだという。
  ここで“弱点”というのは、「小技で揺さぶる」日本式野球に対応できる守備力がない、ということだったらしい。昨年「野球とベースボールの違いにショックを受け、一年で帰った」ホーナー同様に「ガリクソンもいま、日米野球の差に戸惑い、わけが分からなくなっているのではないだろうか」と近藤氏は考える。

  <朝日新聞>の二十枚の写真のうち、野球の醍醐味とされる選手同士のクロスプレイを写したものはわずかにAの一枚だけだった。なるほど、日本の野球ファンは<男同士のぶつかり合い>には興味が薄いらしい。
  そこで、UPI通信が最近発信してきた、大リーグの試合状況を写した写真五十七枚を調べてみた。その<男同士のぶつかり合い>、塁上のクロスプレイは何枚あったか。―三十二枚、全体の五六%だった。そのうちの十一枚が本塁上の“激突”だった。
  直接の<ぶつかり合い>ではないが、ほかにも、野手などのハッスル・プレイが六枚、監督と審判のなじり合いが二枚あった。<朝日新聞>が掲載したA以外の十九枚に当たる類の写真はわずかに十三枚(二三%)にすぎなかった。

  同じルールで戦う野球ででさえ、日米間の差はこうも歴然としている。
  <日米相互理解>は、日本の政治家たちが考えているほど簡単ではないのかもしれない。
  
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